【西荻窪美容室 Yoca】記憶の…続き
夜行バスの終着
早朝5時半から1時間の徒歩
まる二日間、横になって寝られていないのと重い荷物を持ちながらの朝の散歩はなかなかハードだった
ただ、まだみたこともない砂の街とサハラ砂漠への期待で足取りは軽かったのを覚えている
約1時間の散歩の末、たどり着いた
サハラ砂漠の民ベルベル人の街メルズーガ
全て砂や土で作られた建物、
ひとこぶのらくだ達、全てが新鮮で感動を呼ぶ
そして
それ以上に、街からの隆起しているサハラ砂漠 美しさと雄大さに息を呑む
そこには期待以上なものがあった
元々、日本人が経営していたという宿で夕方まで休ませてもらう
建物、内装、現地のスタッフがとても素敵だった
お昼は、タジン鍋で作ったオムレツとパン、そして甘いミントティー
かわいいタイル張りのキッキンに立つのは
ホッとするようなベルベルのオジサマ
ラクダが迎えに来る16時まで、宿を
楽しむ
土壁で造られたホテルの中庭にはオリーブの木 屋上には洗濯物、その先にはサハラ砂漠
ベルが鳴る
迎えだ
わくわく感がとまらない
これから
一泊二日のサハラ砂漠の旅だ
表へ出るとベルベル人の民族衣装をまとった
青年がひとり
ついてこいと
歩く
街と砂漠の境界線
一頭のラクダ
他にはいない
境界線に現れたラクダとベルベルの青年、
そして東の地から来たアジア人
サハラ砂漠の旅はどうやらこの3人みたいだ
夕方の4時
日はまだまだ高い
乗りなれないラクダにしがみつきながら砂漠の隆起を進む
砂漠というのは以外と平坦ではなく
砂が積もっているところもあればえぐられている部分もある
なるべくラクダが歩きやすい所を
通っているはずだ
それでも上下の揺れ方は激しい
30分も歩くとメルズーガの街もみえなくなり
一面
砂の世界
風の音
ラクダの足音
日の傾き
それ以外は何も無い
本当に何も無い
神秘的な世界
風景や景色に対して
あまり感受性豊かではない私が
ここにはとても感動した
とりあえず砂漠には行っておくか、
くらいの気持ちだったが
今回のモロッコの旅で心に残る
一番の場所となった
2時間強歩くと
本日の寝泊まりする場所に到着
そこには絨毯が何重にも重ねられた箱型テント
中に入ると
砂の上にもまた絨毯
その上にちゃぶ台ならぬ小さいなテーブル
荷物を置き
何も無い砂漠で時間を過ごす
本当に何も無い
日の傾き方で
みえ方が変わる砂漠
ぼーっと過ごす時間も贅沢に感じる
蝋燭に火を灯すと食事の時間
ベルベルの青年が
タジン鍋でつくってくれた夕飯
鶏肉と野菜をスパイスで煮込んだものを
パンと一緒に
疲れた身体に染み込む美味しさがあった
お互いにカタコトな英語で話すと
まさかの17歳
褐色に焼けた顔をみると実年齢とはかけ離れている
が、
スマホのゲームをやり始めると寝るまで返してくれないほど夢中になっていた
箱型テントから出ると
砂漠がみえないほどの暗闇と
はじめてみる星空
田舎育ちの自分でも感動する代物
残念な事に
砂の影響力が凄すぎてデジカメが壊れ
星空を撮れなかった
しかし、強烈なインパクトとして脳裏には焼き付いている
忘れることは無いと思う
日本から出発して3日目の夜
やっと横になって寝られる
高級なマットレスの上とはいかないが
サハラ砂漠に絨毯一枚で寝るというのもこの上ない体験
今日のベッドから手や足を伸ばすと砂漠に触れる
感慨深い
と、いうまもなく眠りにつく
明朝
朝日が顔を出す前に起床
砂漠に座り寒さを感じながら日の出を待つ
砂の向こうから登る日は暖かい
朝日に照らされる砂は赤く
地表を暖めて一日の始まりを準備する様
日が高くなる度に
自分の影が大きく伸びていく
何も無い
それだけに
自然と感じられる事が
多くなる
楽しい
乗せてくれたラクダは
定位置で座っている
帰りる時間までずっと座っている
朝ごはんは無い
ゆっくり帰ろう
サハラ砂漠
夢の様な場所
大好きな場所だ
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